ベン・アフレックのダメ男ぶりが光輝く/『ゴーン・ガール』感想

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監督

デヴィッド・フィンチャー

脚本

ギリアン・フリン

登場人物

ニック・ダン(ベン・アフレック
エイミー・ダン(ロザムンド・パイク
デジー・コリンズ(ニール・パトリック・ハリス
タイラー・ペリー(ターナー・ボルト)
マーゴ・ダン(キャリー・クーン)
ロンダ・ボニー刑事(キム・ディケンズ

あらすじ

ニック(ベン・アフレック)とエイミー(ロザムンド・パイク)は誰もがうらやむ夫婦のはずだったが、結婚5周年の記念日に突然エイミーが行方をくらましてしまう。警察に嫌疑を掛けられ、日々続報を流すため取材を続けるメディアによって、ニックが話す幸せに満ちあふれた結婚生活にほころびが生じていく。うそをつき理解不能な行動を続けるニックに、次第に世間はエイミー殺害疑惑の目を向け……。

出典:映画『ゴーン・ガール』 - シネマトゥデイ

 

デヴィッド・フィンチャーの最新作。フィンチャーの作品は『ソーシャルネットワーク』が大好きで何回も観てる。自分が観た感じだとこの監督の映画は静かでテンション的には低空飛行なんだけど、なぜか引き込まれて時間があっという間に過ぎてしまう。おっと思わせるシーンをうまいタイミングで挟み込んでくるので飽きない。

 

この『ゴーン・ガール』も御多分にもれず全体的に静かな映画だ。そして、やはり面白い。引き込まれる。あらすじからしてミステリーだと思われるかもしれないが、特にミステリーに重きを置いてるとは思えない。たぶんこうなんだろうとはやい段階で、もしくはあらすじを読んだだけでも簡単に予想ができる。この映画の魅力はそこにない。登場人物の関係性にある。

 

夫婦や恋人と観ない方がいいという意見を度々みるけど、自分はむしろ観た方がいいと思う。特に交際期間が長い人にはおすすめだ。自分たちの関係を客観視できるいい機会になるんじゃないかと思う。嫌な現実を突きつけられたと感じるかもしれないが、自覚しないと対処のしようもないわけで。

 

登場人物のほとんどが他人を支配しようとする嫌な奴だらけで誰にも感情移入できない。いやむしろ、どの登場人物の欲望も分かってしまうから感情移入を無意識に拒否してるといった方が正しいかも。

 

ベン・アフレックが演じるニックの身勝手な男振りが、自分に当てはまる部分が多々あっていたたまれない気持ちになった。その身勝手さに対する妻のエイミーの心情も描かれていて、そりゃそう思うよなと納得できるからさらにいたたまれない気持ちに。反省した。

 

この映画の登場人物は常に演技している。夫に対して、妻に対して、世間に対して。そして、演技しているからこそ上手くいく。結局みんな演技しているのであって、演技をしなくなってしまえば関係が破綻するのは当たり前、「ありのまま」なんかでいいわけないだろと。

 

役者はというと、ベン・アフレックの中途半端なダメ男がいい。ダメ男はダメ男なんだけどとことん駄目なわけでもない感じが絶妙に表現されてる。たぶんベン・アフレックの醸し出す雰囲気がそうさせるんだろう。ベン・アフレックには、どんどんこういった役をしてもらいたい。

 

今年観た映画の中でも上位にくる面白さだった。最初と最後のシーンの見え方が全く変わってしまうのが最高。

 

 

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