娯楽作品への回帰/『007 スペクター』

Spectre 007

監督
サム・メンデス

脚本
ジョン・ローガン

製作
バーバラ・ブロッコリ
マイケル・G・ウィルソン

音楽
トーマス・ニューマン

主題歌
サム・スミス「Writing's On The Wall」

撮影
ホイテ・ヴァン・ホイテマ

編集
リー・スミス

上映時間
148分

登場人物
ジェームズ・ボンドダニエル・クレイグ
フランツ・オーベルハウザー(クリストフ・ヴァルツ
マドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)
Q(ベン・ウィショー
ミス・マネーペニー(ナオミ・ハリス
ミスター・ヒンクス(デビッド・バウティスタ)
C(アンドリュー・スコット)
ルチア・スキアラ(モニカ・ベルッチ
M(レイフ・ファインズ

あらすじ
少年時代を過ごした“スカイフォール”で焼け残った写真を受け取ったジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、その写真に隠された謎を解明するため、M(レイフ・ファインズ)の制止を振り切り単独でメキシコシティ、そしてローマへと赴く。そこで悪名高い犯罪者の未亡人ルチア・スキアラ(モニカ・ベルッチ)と出会ったボンドは、悪の組織スペクターの存在をつきとめる。だがその頃、ロンドンでは国家安全保障局の新しいトップ、マックス・デンビ(アンドリュー・スコット)がボンドの行動に疑問を抱き、M率いるMI6の存在意義を問い質していた。一方、ボンドは秘かにマネーペニー(ナオミ・ハリス)やQ(ベン・ウィショー)の協力を得て、スペクター解明の鍵を握る旧敵Mr.ホワイト(イェスパー・クリステンセン)の娘マドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)を追跡。死闘を繰り広げながらスペクターの核心部分へと迫るなか、氷雪のアルプス、灼熱のモロッコへと飛んだボンドは、やがて追い求めてきた敵と自分自身との恐るべき関係を知ることになるのだった……。

出典:007 スペクター | Movie Walker

007シリーズの新作『007 スペクター』を公開当日に観に行った。前作の『007 スカイフォール』とは違って、ダニエル・クレイグ版007シリーズを観ておいた方がいい作品。『007 スカイフォール』が、悪役との闘いに加えてボンドの葛藤も描いていて終始雰囲気が暗かったのとは違って、007 スペクター』は、純粋な娯楽作品になっていた。必死なアクションの中に冗談がガンガン挟み込まれている。前半から中盤にかけては特にそれが顕著で雰囲気がとにかく明るい。

物語は、メキシコでハロウィンの翌日から行われる「死者の日」という祭りから始まる。大勢が骸骨に扮して練り歩いてる中でのボンドのアクションがすごい。下に人が大勢いるにもかかわらず、その上空でヘリコプターアクション。観てるだけでハラハラした。作品が新しくなるほど、オープニングのアクションがすごくなっていってる。制作費が約300億円と聞いていたので、こういう所で使ってるんだなと思った。あと、雪山でのチェイスシーンね。予告でも写ってたぶっ壊れた飛行機で滑ってるシーンとか、ジェームス・ボンドの飛行機の使い方の粗さに笑ってしまう。

今回の敵は今までの悪役達の所属組織「スペクター」、そのボスのフランツ・オーベルハウザー(クリストフ・ヴァルツ)。最初の方は、なかなか顔を見せない演出で不気味さがあってよかったが、顔がはっきり見えるようになってからは正直いまいち。そして、ジェームス・ボンドを追う理由がわかると、いまいちからがっかりに。狭い世界の話というか、とてつもなく大きく凶悪な組織を率いている割にそんなしょぼい理由なのかと突っ込まざるをえなかった。

いつも追う側だったジェームス・ボンドが、作中追われる側になることが多いのが新鮮。逃げるボンドもかっこいいね。映画館の大スクリーンで観るのがいいのは確実。画的に飽きさせないから楽しめると思う。